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軸をもって情報をとる

シュウさんが、コメントで「歴史軸、世界軸、未来の萌芽、先を見る人の意見という枠組みで考えるということ、とても参考になりました。そこで改めて思ったのは、ファクトをしっかり集められる力が必要だなということです。」と書いてくれたのですが、その点についてもう少し詳しく。

確かに情報をとる力は重要なのですが、本当に必要な情報をスピーディにとるためには、自分の側に今ほしい情報について、視点というか、切り口というか、イシューをもっておくことがとても重要です。というより、イシュー(問題意識)をもっていないと、情報はいったん自分に入っても素通りしてしまい、使いこなせないのです。

シンクロニシティという言葉があります。偶然の一致とか、ひとつのことを考えていると、関連する情報や人物と、自然発生的に、それもまるで予定されていたように出会う、と言うものです。最近は成功者になる、といったたぐいの本が多く出ていますが、そういった本にも、偶然のように見える出会いがおこって前進する、という話が必ず出てきます。

シンクロニシティと、先見力や価値観を付けるための情報収集はとても似ています。自分の側に問題意識を持っていると、情報のほうから目に飛び込んでくるのです。TV番組表や新聞の見出しから、今興味があることが目につくようになるという感じです。

もうひとつは、積極的に情報収集するときは、常に問いをもって情報をとっていくとよい、という点です。このところ僕は、「太平洋戦争は防げなかったのか、どこがPoint of No Returnだったのか」という点について情報を集めてきたのですが、こういう観点で見ると、ひとつの本の見方も変わってきます。たとえば、このブログの右下のほうに「日韓併合」という本が出ていますが、この本も「韓国と日本の歴史」として中立的に読むか、「韓国からの批判はやっぱりあたっていない、日本は正しかった」という右よりの視点で見るか、「日本が韓国を併合するということは、国民から見てどういう意味があったのか、そしてそれが国民の戦争支持とどう関係あったのか」という視点で見るのとでは、まったく理解のしかたが違います。

僕はずっと3番目の見方で読んだのですが、そうすると、当時の朝鮮半島がかなりのスピードで成長(膨張)していたことがわかります。その成長を実行したのが当時の日本で、それに伴って日本国内も成長していました。その点を見ると、他国を支配することは悪いことではないと考えても不思議はありません。収奪だけを行った欧米列強とは、やり方が違っていたのです。

ただし、そのことによって朝鮮半島の人々が感じた苦痛について、鈍感になったこともまた事実なのだと思いますが、それについてはこの本には書かれていません。となると、今度はこの点について情報が欲しいと感じるようになります。まだ具体的にどの本がいい、とはわからないのですが、このように次に知りたいことをイシューとして抑えておくと、書店にいっても目につくようになるのです。ちなみにこの本は、ブックオフでぶらぶらしていて見つけました。

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Comments

pakoさん

アドバイス、どうも有難うございます!
確かに仰るとおりですね。
思い当たる節としまして、少し前にグロービスでファイナンスの
クラスを受講したのですが、それ以降、新聞やWebを見る時に今まで
気にもとめていなかった、ファイナンス関連の記事を熱心に読むように
なりました。

目や耳など溢れんばかりの情報が日々自分を通り過ぎてます。
イシューを持っていないと何も引っかからないのですね。

そう考えると逆に言えば、自分はあまりイシューを持っていないなと
感じました。持っているとしてもごく身近な、日々の生活に関連するもの
だけだと感じています。

「イシューをもっと持つ、ごく身近なもの意外にもイシューを持つ」
という事が自分にとってどういうことなのか、もう少し考えてみたいと
思います。

Posted by: シュウ | August 03, 2005 at 20:25

そうなんです。イシュー、つまりいわゆる問題意識というやつをもっていないと、人間は情報を聞き流してしまうんです。

似た話で、株を買うと、市況や経済情報書きになるようになる、逆に言うと、経済や経営のことを深く知りたければ、自分の金で株を買うのが一番、という人もいますね。

Posted by: paco | August 04, 2005 at 16:39

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