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Alfa147、first impression! -4- 「エクステリアデザイン」

P1060261セレスピードの話ばかりだったので、デザインの話も。
アルファロメオとはもともとは創業90年を超える世界でも老舗のメーカーで、お金持ちのためにスポーツカーをつくるメーカーでした。欧州の人たちはなんでもスポーツにしてしまうのが大好きらしく、クルマが発明されてから程なくして、レースが始まります。新しいものができたら、すぐに競争したくなるらしい。もちろん最初のころはレースカートいえども、最高速100km/hを超えることさえ大変なことだったわけですが。

アルファロメオはそういう道楽ををやる欧州のお金持ちたちに、レース用車や、早くてかっこいい伊達(だて)車を提供するメーカーでした。あのフェラーリの創業者、エンツォもアルファロメオ使い名手で、それが高じて自らレースカーメーカーをおこし、アルファロメオを打ち負かす存在になります。「アルファはフェラーリの母」と呼ばれるゆえんです。

P1060256が、栄光の伝説はこの辺までで、戦後になるとアルファを買うお金持ちは没落していて、量産メーカーとしての再生を余儀なくされ、小型でスポーティで活かしたデザイン、でも普通の人が手が出せる価格、というセグメントに変え、お金持ちしか変えないフェラーリより、スポーツ心を満たしてくれる、ちょっと手を延ばせば変えるクルマとして人気を博しました。絶頂期は60年代、しかし70年代にはもろもろの事情で低迷。本格的な復活を果たしたのが、現在の主力車種156が登場した1990年代に入ってからです。僕が手に入れた147は156の成功を受けて、さらにそのコンセプトを煮詰めた形で誕生したcontemporaryアルファのひとつの頂点と評価されています。

で、156、147のコンセプトは、アルファが一番アルファらしかった、戦前のアルファからデザインモチーフをもらい、クラシカルな雰囲気とモダンデザインを融合させた、イタリアならではのデザインと(このあたりは最近のジャガーにも共通するけど、それ以外の他のメーカーでは歴史に乏しく、なかなかできないこと)、スポーティなドラビングの両立で評価を得ました。

ということで、コンテンポラリーアルファはスポーティカーというデザインに価値がある車だという人もいます(ディーラーではそっちを売り文句にしています)。147のデザインも、特にフロント回りの造形が1940年代の名車「ビラデステ」からモチーフをもらっていて、円を組み込んだヘッドライト、正面から見てV字を描くプレスライン、大きく下に下がった盾のデザインアイデンティティなど、伝統とモダンの融合が、好き者にはたまらない。つまり、今みてかっこいい、という点ではもしかしたらよくわからない人もいるけれど、そのデザインが出てきた文脈が透けて見えることで、アルファの歴史や、何十年物間、あのエンツォフェラーリでさえ尊敬したというアルファの栄光が透けて見え、その栄光を身近においているということが、喜びになるという、かなり複雑なデザインになっているわけです。

とはいえ、ハードウェアの差別化が難しくなっている今の時代、デザインやコンセプトの伝統からモチーフをもらい、それをモダンに解釈し直すことで、持つ人の心に深く満足度を与えるという手法は、もっとも「価値」を生むことができるという点で、「現代のモノづくりの王道」といえるような気がします。

実際、僕自身、アルファにそれほど詳しかったわけではなく、最初はへんなデザインだな、これって、心に引っかかる、という感じでした。かっこいいというより、どう解釈したらいいか、よくわからなかった。それで、なんでこういうデザインなんだろう、といろいろ雑誌のバックナンバーやらを読んでみると、「なんかヘン、だけどこれって奥深い」が、次第に「かっこいいかも」になって、引きずり込まれていく。直感からはじまって(感性的/"右脳"的)、裏側のストーリーを知ることで、"左脳"も満足し、納得できる。そんなデザインに仕上がっているわけです。

とはいえ、実車の細部の仕上げは、よくなったとはいえ、VWゴルフなどの最新のドイツ車にはまったくかなわない。いわゆるチリ(すきま)は大きいし、窓枠のゴム類は浮いていたり、ドアの開閉はちゃちだったり、質感の面では、かなわない。でも、ではゴルフがパーフェクトだったかというと、そんなことはなく、しょせん、品質や仕上げの面で、比較すると、ドイツ車が上、というだけのこと。絶対的な品質は十分高いし、ドイツ車にはない魅力があるんだから、それでいいじゃないか、と。

今のところ、クルマに乗りに近づくと、「おーこれってかっこいいねえ」と思えるクルマなので、もちろん個人的には満足。ゴルフの時は、犬科だなあ、忠犬ハチ公が待ってるみたい、という気持ちがずっとしていたのだけれど、アルファは、そうだなあ、猫科でもない。フランス車はどこか猫科だったのだけれど、アルファは何だろう、どこか、女性っぽいのかな。凛として、「乗っても乗らなくてもいいよ」という独立独歩な感じがする。でもドアを開けると、ひとをわくわくさせる(ゴルフは、ひとを安心させた)。これだから、くるまっておもしろいよな~と思うんだよねえ。

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