これはもう検閲!
NHKがけっこう大変なことになっているけれど、いよいよ本音が出てきている、という感じ。
政治家に出向いて説明するのが当然という発言にはさすがに驚く。だったら、僕ら視聴者にもちゃんと見せてほしい、つまりは、放送しろ、ということだけれど。政治家は政治をするための代表ではあるけれど、国民をあらゆる意味で代表しているわけではないし、放送内容の許可を与える権限を国民が負託しているわけではない。明かに勘違いしている。
政治家に事前に放送内容を見せて、政治家が何も意見を言わないということがあるわけはないし、意見を言えば、それを無視することができないのは明白。一般のビジネスだって、レビューを受けるなら、レビュアーの意見を取り入れることが前提だ。当然レビュアーにはその権限がある人がなるわけだけれど、政治家にはその特権があるという考えは、まったく合理性がない。
NHKの予算は国会審議によって承認されるけれど、予算そのものの出所は国民が払っているわけで、予算審議以上のことに権限があるなら、それは国会ではなくて、視聴料を払っている人の代表であるべき。
これを「お伺いや検閲ではない」言うのは、詭弁以外の何者ではない、というより、その常識そのものが気味が悪い。
NHKの番組そのものにはいろいろな意味で学んでいるけれど、上部機関のめちゃくちゃさにはあきれる。
「混乱防ぐため番組の事前説明も」 NHK理事
http://www.asahi.com/national/update/0323/TKY200503230341.html
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教養番組の改変問題で、NHKの諸星衛理事は23日、政治家に対する番組の事前説明について「放っておくと混乱を起こす、あるいは誤解を生じかねない場合には、こちらから出向いて説明することはある。(問題になっている)ETVの問題はこれに近い。政治家と一般の人は同じ扱いで、差はない」と語った。放送総局長定例会見で答えた。
諸星理事はまず、「皆さんが考えている(政治家への)『うかがい』や検閲という意味の事前説明はやったことがない。これからもやるつもりはない」と述べた。
また、新年度予算の説明の際に新しい番組について説明する必要性を強調。そのうえで「一般企業の株主総会と同じ。視聴者の代表である国会議員に説明する必要がある」とも語った。
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