「性教育、15歳までに」の調査結果
先日、小泉首相が「性教育は必要ない」と言わんばかりのコメントを「無知丸出し」と評したのですが、一般市民のほうはもう少し感覚がまともなようで、15歳までにコンドームの使い方を教えるべき、という調査が出ました。こういう調査は、実態より保守的にでる傾向があるので、それでも15歳までに、という調査結果を見ると、首相のレベルの低さが際だちます。
実際には、現場の医師、性教育の担当者の危機意識はもっと深いし、僕は性交までを小学4年生までに、中学にはいるまでにコンドームの使い方と身の守り方を教えるべき、と思っています。
このあたりは
[知恵市場 Commiton]088性を学ぶ、性を教える
に書いています。
現実をしっかり見ないと、結局困るのは子どもたちなのです。「寝た子を起こすな」などという低レベルな話がいまごろになっていても出るようだから、子どもたちはしらけてしまうのですね。
子どもたちの実態については、「夜回り先生」の本など読んでみてください。毎日新聞サイトでも連載しています。
コンドーム:6割が15歳までに使い方知れ 厚労省調査
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コンドームの使い方は15歳までに知るべきだと考えている人が約6割に上ることが厚生労働省研究班のアンケート調査で分かった。特に13~15歳の中学生の時期に知るべきだと答えた人が5割近くを占めた。学校での性教育を巡っては、一部で行き過ぎがあるとの指摘があり、中山成彬文部科学相が4日の国会で全国調査に乗り出す考えを示唆したが、今回の調査結果も反響を呼びそうだ。
「男女の生活と意識に関する調査」で、無作為に抽出した全国の16~49歳の男女3000人を対象に昨年10~11月に実施。調査員が訪問して質問用紙を預け、後日、回収した。有効回答は1580人(52.7%)。
「コンドームの使い方」を知るべき年齢は13~15歳が46.5%。10~12歳も14.6%あり、中学生までに計61.8%が知るべきだと答えた。回答者の年齢別では、男性の30~34歳と女性の25~29歳で15歳までに知るべきだと考えている人が約7割に達した。
また「セックス(性交渉)」についての知識も65.7%が15歳までに知るべきだと回答。「エイズとその予防」については71.8%が15歳までに知るべきだと答えた。調査は、理由は求めていない。
研究班メンバーで社団法人・日本家族計画協会の北村邦夫・常務理事(産婦人科医)は「インターネットなどで性情報がはんらんする中、性の問題について『寝た子を起こすな』という態度ではいけないということではないか」と分析。そのうえで「性感染症予防のためにも、コンドームの正確な知識は義務教育期間中に教えた方がいい」と話している。【玉木達也】
毎日新聞 2005年3月7日 20時55分
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