原子力の亡霊「もんじゅ」しぶとく命脈をたもつ
10年前、ナトリウム漏れ事故を起こして死に体だった高速増殖炉(実証炉)「もんじゅ」が、ふたたび息を吹き返しそうなニュース。「風の谷のナウシカ」に出てくる世界最終兵器「巨神兵」をイメージさせそうなニュースでもあるけれど、巨神兵は地下から掘り起こされて、復活途上で使わざるを得なくなり、結局ほとんど実力発揮できずに自滅してしまいます。
こちら「もんじゅ」も自滅する可能性が非常に高いわけですが(欧州も米国も、すでに技術的・コスト的困難に陥り、撤退)、それにしてもそういう未来のないモノに多額の予算をつけている場合なのか? これは断固反対を表明すべきなのですが、まあふつうの市民にとってはまったく関心がないところです。福井県民にとっても、多くの市民が原子力関係で飯を食っている関係で、大きな声では言えない事情があり、福井県知事もこういった関係者に対して食を保障するという意味合いがあります。一方、福井県民など直接利害関係者以外は、よほど大きな事故がない限り、よその土地の話。税金が無駄遣いされても、まああまり気にしないのでしょう。あまり比較するべきでありませんが、そのムダな税金の額は、イラクで人質解放に使われた資金と比べて数千倍、数万倍を超えるでしょう。そういう税金がムダになり、一方でイラクで人質が帰ってくるための数万円の航空運賃を人質だった市民に請求する国なのです。
もんじゅをめぐる問題の構造については、<[知恵市場 Commiton]196原子力の夢は消えた>をご覧ください。全文は有料版で。ぜひ登録ください。。月額525円です。@niftyの固定会費なしでも講読できます。
▼asahi.comより
もんじゅ改造計画、福井県が了承へ
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95年12月のナトリウム漏れ事故で運転を停止している福井県敦賀市の高速増殖原型炉「もんじゅ」の改造工事計画について、同県の西川一誠知事は3日、核燃料サイクル開発機構の殿塚猷一理事長と面談し、了解に向けた最終調整に入った。西川知事は、もんじゅの開発継続の保証などを了解の条件としていたが、一定の回答を得たことから、文部科学省などとの協議を経て、早ければ月内にも了解するとみられる。もんじゅは運転停止から10年目で、再開に向けて動き出す。 (02/03 16:32)
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